家中にシロアリが出て困っていても近所にもなかなか相談しにくいものです。さらにシロアリの業者に頼もうと思っても相場がわからないため、諦めてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、シロアリを放っておくと大切な我が家がどんどんシロアリの餌食になり、状況はどんどん悪化していきます。今回は、シロアリに悩んでいる方々のために、シロアリ業者に頼む場合の相場について解説していきます。
目次
シロアリ駆除の一般的な相場っていくら?
シロアリ駆除の相場費用は、「家の広さ」によって算出されます。広い家であればあるほど、使用する薬剤の量や施工時間、施工人数は増えていきますので、比例的に費用が高くなるのはいたしかたないことだと思います。イエシロアリの場合、床下だけではなく、天井裏まで広範囲に被害が及んでいる場合もありますので、「一階床面積」ではなく、「延床面積(建物の各階の床面積の合計)」を基準に費用を計算される業者もあります。
従って、「単価」をいくらに設定されているのかによって、シロアリ駆除の費用がいくらになるか決まります。
シロアリ業者の駆除費用は、平米あたりの単価設定をしている
ほとんどのシロアリ業者が、平米あたりの単価設定をしているので、業者を選ぶ際の基準にしやすいと思います。何社か比較してみることで、ご自身の家のシロアリ駆除にかかる費用の目安(相場)がわかりやすいのではないでしょうか。
シロアリ業者 | 単価 | タイプ |
---|---|---|
おうちの駆除やさん(当サイト) | 1,200円 / ㎡ | 地場業者 |
A社 | 1,200円 / ㎡ | 全国受注専門 |
B社 | 2,250円 / ㎡ | 全国チェーン |
C社 | 5,980円 / 坪 | ホームセンター |
D社 | 8,400円 / 坪 | 全国チェーン |
E社 | 記載なし(完全見積もり制) | 地場企業 |
上記の表のように、駆除業者によって単価の設定はさまざまです。1㎡あたりで出しているところもあれば、1坪あたりで出しているところもあります。見た目の数字だけで判断するのはやめましょう。ちなみに1坪は約3.3㎡ですので、1,200円/㎡は1,200×3.3=3,960円/坪になります。
記載の漏れや記載なしのところがあるのも事実です。料金だけで判断するわけではないですが、シロアリ業者を選ぶ際の最もわかりやすい判断基準と言えます。
被害範囲で費用の差が出ることも
シロアリ駆除にかかる費用は、単純に家の広さだけでなく、もちろん被害範囲によっても差がでます。実際に被害状況を確認し、被害が軽度であれば早期駆除が可能ですし、費用も低く見積もることができます。シロアリの発生から何年もほったらかしにしていた場合、被害状況も広範囲にわたり費用も高額になる場合があります。
シロアリの種類によっても価格が変わる
シロアリは、1種類ではなく日本で生息が確認されているもので17種類、世界中では現在約2500種類見つかっています。日本に生息しているシロアリのうち建物に被害を与えるものは次の主に3種類のシロアリです。たったの3種類と思われるかもしれませんが、この3種類のシロアリが大切な我が家に膨大な被害を与えています。さらに、シロアリの種類によってその特性も変わり、被害の大きさも変わります。以下にそれぞれのシロアリの種類と特徴を記載していますので、参考にしてみてください。
ヤマトシロアリ
日本中にいる最もメジャーなシロアリです。被害の多くはこのシロアリによるもので、多湿な場所を好み床下に生息しています。コロニー(巣内)の個体数は、2~3万匹です。
イエシロアリ
本州千葉から西へ太平洋側から瀬戸内海かけての沿岸地域と四国、九州、沖縄に広く分布するシロアリです。
こちらのシロアリは、ヤマトシロアリよりも建物への被害が極めて激しくでる危険種類です。コロニーの個体数は大きいもので100万匹以上とも言われ、被害速度が速いのが特徴です。
アメリカカンザイシロアリ
名前の通りアメリカ産の外来種です。上記の2種類よりもはるかに大きくヤマトシロアリの2倍ほどの体調体長があります。乾いた木材を好むため、木造建築の場合建物全体に激しい被害が及ぶ恐れがあります。また、このシロアリは、土の中ではなく木材自体に生息するのが特徴です。
駆除の方法(工法)による費用の違い
家の広さとシロアリの種類がわかったら、次に適切な工法を用いて駆除していく事になります。この工法についても大きく2種類があり、それぞれメリット・デメリットがありますのでご紹介します。駆除の方法によってもかかる費用も変わる為、それぞれの特徴を十分考慮して駆除を依頼すると良いでしょう。
ベイト工法
ベイト工法は、シロアリの生息や被害状況などを確認し、ベイトステーションと呼ばれるシロアリを誘き寄せる為ための道具を地中に埋め込みます。ベイトステーションの中には、シロアリにとって有害な薬剤が入っており、それをシロアリが巣に持ち帰ることで、巣の中のシロアリにベイト剤(薬剤)が分け与えられ、巣の中のシロアリを駆除できる工法です。ベイト工法は、薬剤を散布する事がないため、安全性に優れています。
バリア工法
バリア工法は、ベイト工法とは異なり薬剤を散布してシロアリを駆除する方法です。一番のメリットは、即効性があることです。薬剤を散布し、シロアリを瞬時に駆除できるため、即効性に優れています。大量のシロアリが発生しており、今すぐにでもどうにかして欲しい場合にはこちらがおすすめです。
どちらの工法でもシロアリを駆除する事は可能です。しかし、駆除の即効性や安全性、費用といった面で違いがありますので、それらを踏まえた上で検討することをおすすめします。
ちなみに駆除業者が出している金額のほとんどは「バリア工法」になります。
項目 | ベイト工法 | バリア工法 |
---|---|---|
特徴 | ベイトステーションと呼ばれるシロアリ用の駆除剤が入った筒を等間隔に地中に埋め込み、薬剤を持ち帰ったシロアリが巣内のシロアリに薬剤を分け与える事で巣の中から根絶するものです。 | 薬剤を広範囲に散布してシロアリを駆除します。専用の薬剤を散布するため、即効性があります。 |
メリット | 巣の中からシロアリを根絶することができます。施工時間もバリア工法に比べ早く安全性が高いです。 | 大量にシロアリが発生している場合やすぐにどうにかして欲しい場合に有効です。また、敷地の広さや庭のありなしなどにとらわれず幅広い方に使用してもらう事ができます。 |
デメリット | 即効性はなく、効くまでに時間がかかってしまいます。またベイトステーションを設置する場所が一定範囲必要になるため、多少施工ができる家も限られてしまいます。 点検が年に1〜2回必要です。 |
プロの業者が区画を区切りながら正確に作業を行いますので、安全性が低いわけではありませんが、薬剤の散布という面で気になる方はおすすめできません。 |
費用面 | バリア工法よりも割高になってしまいます。 | 薬剤の散布のため、人件費も低く比較的ローコストで抑えることができます。 |
こんな方におすすめ | 安全性を重視し、駆除完了まで多少時間とコストがかかったとしても、シロアリを安全に根絶して欲しい方におすすめです。 | 即効性を重視し、一刻も早くシロアリを駆除して欲しい方におすすめです。 |
ベイト工法とバリア工法で安全性重視か即効性重視にわかれると思いますが、即効性が高いから安全性が低いわけでは全くありません。薬剤も進化しており、即効性があり、かつ薬剤の影響もなくなるものが使われているためより安全性も高くなっています。
シロアリ駆除を頼む方の多くは、即効性を望まれる傾向がある為、大半の方はバリア工法を選択されています。業者に頼む方の状況のほとんどが、シロアリが大量に家中に発生していて今すぐにでもどうにかして欲しいと思われている方がほとんどだからでしょう。
追加工事で費用が加算されることも
シロアリ業者の駆除費用は、平米あたりの単価設定をしているで紹介したように家の広さによって施工費用が決定されます。それに加えシロアリの種類や施工方法を加味して見積もりが出されることが大半ですが、被害の状況によっては追加工事が必要になる場合があります。
たとえ家が狭く安い見積もりだったとしても、追加工事料金を加算され総額が思っていた料金を上回ってしまうこともあります。築年数が経っている家の場合、床下の湿気がたまりシロアリの被害にあっているケースも多く、その場合、シロアリを駆除するだけでなく、床下の調湿剤工事を行うこともあります。
依頼する側の皆さんは、現地調査前にそこの業者が現地調査後でもキャンセルができるのかどうか、施工後の保証体制が整っているのか、実績はきちんとあるのかなどのポイントを十分に抑えて業者選びをしましょう。
駆除費用を安く抑えるコツ
業者選びを慎重に行い以下のチェックポイントをきちんとおさえて依頼することで業者選びに失敗することなく駆除ができます。
出来るだけ早く駆除業者へ依頼する
シロアリが発生している状態であれば、床下の損傷も大きくなっていることが考えられます。早期発見、早期の依頼を心がけましょう。早期に駆除に入ることができればその分損害も最小限に抑えることができます。
必ず相見積もりをとる
業者へ依頼するといっても相場がわからなければ、高い金額を提示されてもおかしいと気づくことができません。複数の業者に見積もりを取ることで初めて相場感がわかります。安心・納得して依頼できるよう相見積もりは必ず取るようにしましょう。
大切なお家をシロアリの脅威から守るために、早期の行動と信頼できる業者選びを心がけてください。
シロアリが発生している状態であれば、床下の損傷も大きくなっていることが考えられます。早期発見、早期の依頼を心がけましょう。早期に駆除に入ることができればその分損害も最小限に抑えることができます。
必ず相見積もりをとる
業者へ依頼するといっても相場がわからなければ、高い金額を提示されてもおかしいと気づくことができません。複数の業者に見積もりを取ることで初めて相場感がわかります。安心・納得して依頼できるよう相見積もりは必ず取るようにしましょう。
大切なお家をシロアリの脅威から守るために、早期の行動と信頼できる業者選びを心がけてください。